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2012/09/01


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【イギリス】英国に根付く仏教 英国教会との相互交流も

source : 2012.09.01 産経ニュース【日本人が知らない日本】 (クリックで引用記事開閉)
英国国教会が国教の英国で、仏教がこの十数年の間に新たな東洋の宗教として静かに浸透している。20年前には数えるほどしかなかった仏教団体は現在では千を超えるという。信者総数は数十万とも言われる。キリスト教が主な宗教である英国で、なぜ仏教が広がっているのか探った。

ロンドンで1993年から活動する仏教団体「三輪精舎」(浄土真宗)は、第二次大戦中にインド北東部インパール付近で戦った日英両国軍人の和解を取り持ってきた。今年8月18日には、16回目の「日英戦士和解の会」が行われた。

会場の「三輪精舎」は、ロンドン西部の閑静な住宅街の中にあった。外観は、英国風の一戸建て住宅。奥には、英国人が設計し英国内の材料だけで造園した立派な日本庭園もあった。

この日の会に参加したのは約50人。半分近くが英国人だった。会は、仏壇を備えた大広間でまず在英日本大使館の公使があいさつし、三輪精舎やアマラヴァーティ(南方仏教)、日本山妙法寺、天台僧の僧侶たちの読経と軍人の家族や関係者による焼香が行われ、今回初めて参加した英国国教会の司祭が「許しと和解」の重要性について話した。共通言語は英語だ。

三輪精舎の僧侶、佐藤顕明氏(72)によると、今回は戦闘に参加した日英両国の軍人たちが高齢で他界したり、病気になったりして参加できなかった。しかし、過去には、敵同士として殺し合った日英の軍人が涙を流し抱き合ったこともあったという。

佐藤氏は「日本と英国では考え方や人生観、歴史観も違う。その違いを相互に理解し合うことで乗り越えてつくったのがこのお寺。異質で対立するものが合わさり、その枠を超えるときに調和が生まれる。自分が我慢したり、他人に合わせたりするのではなく、自分のことを語り、相手の言うこともよく聞くことからできる」と説く。

そうした佐藤氏の和解事業は、英国でも受け入れられ、今では毎年、英国国教会の総本山カンタベリー寺院の戦没者追悼式典に招待されるなど相互交流を深めるまでになっている。

英国の仏教に詳しい人たちによると、仏教が広がったのは、20年以上前に始まった日本企業の英国進出と無縁ではない。多くの日本人が企業進出に伴って英国にきたことで、仏教もやってきたというわけだ。

さらに、英国には、キリスト教が説く「すべてのものの創造者」「唯一の神」を信じない人も多く、仏教哲学に共感するなど、ほかの宗教を受け入れやすい土壌もあったという。

ただ、仏教など外国の宗教の進出は「金もうけのためだ」と揶揄(やゆ)する声も聞こえる。最近では、増え続ける移民の数を制限するため、英当局が日本人の僧侶たちにもビザの取得で大学生並みの高い英語力を求める試験を課すなど、宗教活動をするための敷居は高くなってきている。




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